こんにちは(^^♪
この記事はタイトルの手術を受けられた方に向けて発信しております。
当院には稀に
人工股関節の手術を受けたのですが、人工関節のリハビリテーションが出来るリハビリスタッフさんいますか?
というご連絡を頂くことがあります。
御安心ください!
当院の理学療法士は全員総合病院での勤務歴があります。
総合病院では人工関節の患者様を術前、術後まで診させて頂きますので
術前・術後ともに熟知しております。
お悩みの方はぜひ一度「HP見たんだけど・・」とご相談ください!
人工股関節全置換術後の指導について
人工股関節(以下THAとします)の手術をされた方はわかるかと思いますが
一番ネックとなるのが
人工股関節の脱臼
ではないでしょうか?
脚を深く曲げないで!! 内側に入れないで!!脱臼するよ!!
と理学療法士に口酸っぱく指導されたかと思います。
が、しかし。
なぜそうすると脱臼してしまうのか、教えて貰いましたか?
ここが重要なのです。
やってはいけない。
ではなく
その仕組みを知ることで
やっても良い方法が分かるのです。
これを知らないリハビリの先生も多いので、ぜひここで覚えていってください。
脱臼の仕組み
これには色々な理由がありますが、
①手術によってお尻の筋力低下が起こり、人工関節を支えられない(骨頭求心力の低下)👈リハビリで良く指摘されるところ
②手術した時に人工関節を入れる角度が悪かった👈(これは稀かと思いますがもう仕方ない・・)
③脚を曲げたときの人工股関節同士の衝突👈これが一番重要
がメインどころとなりますね。
その詳細は他のネットで【人工股関節 脱臼】と検索すれば沢山出てくるので
見てみてください!
リハビリで良く指摘されるところ
上記でいうと①のところです
我々理学療法士は学校でも、
「THAの脱臼肢位は股関節の屈曲・内転・内旋である(後方侵入の場合)」
「前方侵入の場合は伸展・外旋・内転である」
という文章だけを覚えます。大雑把に、、
要は、
手術の時にお尻の筋肉を切ってしまうので、その切った部分に股関節の圧力が掛かる動きをすると、切った筋肉の部分で支えられないので脱臼してしまう。
ということです。
が・・
今時のTHAの手術は進んでいて、その手術で切る部分もかなり小さくなり。早期からのリハビリによって筋力低下を防ぐことは当たり前となってきています。
もちろん、だからといってこの理由が間違い!というわけではなく、しっかりと知っておいて筋肉つけましょう!ということです。
問題は③の人工関節の衝突なのです
難しい話は置いておいて、まずは動画をご覧ください。
人工関節モデルが無いので、普通の骨模型ですいません・・・(´;ω;`)ウッ…
まずはダメ!と言われる、深く曲げる動作
なんか、曲げると「コツ!!」と当たってしまいますね。当たって止まればいいのですが、それ以上に深く曲げると、当たったところが支点となって、そのまま脱臼します。
イメージ的にはこんな感じ↓↓
※実際THAはこんなに簡単に外れないですよ!!そう簡単に脱臼しません!あくまでも注意です。
これを動作にするとこうなります。
(例)靴を履く
深く曲げながら、、脚が内側へ・・・・あぁぁぁ。
これをパコン!!といかないようにするために、、
要は当たらなくしちゃえば良いのです!
これを動作にするとこうなります↓
そうです。脚を外に開いてしまえば良いのです!
すると股関節同士の衝突を回避することができます。
これが重要な脱臼の仕組みです。
「してはいけない」
ではなく
「なぜしてはいけないのか」
「出来るようにするにはどうすればよいのか」
をお伝えするのも我々の仕事です。
では
・・
・
③の脱臼を理解したうえで何が必要か?
これは単純明快
脚を十分に開くことができるだけの柔軟性があるか?否か?
です。
人工関節の手術をされるくらいなので、元々股関節は傷ついており
筋肉も硬くなってしまっています。
なので、術後のリハビリにおいては特に!股関節を開く可動域を改善しておくことが重要です。
①ただ何となくリハビリでストレッチしているのと
②理由を知ったうえで、可動域改善のためのストレッチをする。
これは大きな違いです。
※ちなみに
じゃぁ。手術する前から股関節の柔軟性をしっかりと確保しておいた方が良いですね!!めっちゃストレッチしておこう!!
というのは、正解でもあり不正解でもあります。危険です。
あえて筋肉が硬くなって守ってくれていることも多々あるのです。
そこはまた今度記事にしたいと思います。
・・・
ということで、
もちろんこれだけが原因ではありませんし
今回は出来る限り分かりやすく模式的に説明しましたので
詳細は割愛しておりますが。
術後にもし何かお悩みがあれば、ぜひ一度ご相談ください!
最後に【注意点!!超重要!!】
上記の説明はあくまでも一般的な人工関節置換術後の例です。
中には特別な理由があり、
①違う方法で手術をした
②骨粗鬆症が進んでおり、人工関節が沈みやすい
③骨移植も一緒に行っている
など様々な特殊な環境があったりしますので、
基本的には手術をした病院で主治医に【何か問題はないか、禁忌事項は無いか】などを確認しておくことが大切です。
分からないことは徹底的に聞いてみましょう!(^^)
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